2月15日

旧約 ヨブ記14章

[ 14 ]

14:1 人は女から生まれ、人生は短く/苦しみは絶えない。 14:2 花のように咲き出ては、しおれ/影のように移ろい、永らえることはない。 14:3 あなたが御目を開いて見ておられるのは/このような者なのです。このようなわたしをあなたに対して/裁きの座に引き出されるのですか。 14:4 汚れたものから清いものを/引き出すことができましょうか。だれひとりできないのです。 14:5 人生はあなたが定められたとおり/月日の数もあなた次第。あなたの決定されたことを人は侵せない。 14:6 御目をこのような人間からそらせてください。彼の命は絶え/傭兵のようにその日を喜ぶでしょう。 14:7 木には希望がある、というように/木は切られても、また新芽を吹き/若枝の絶えることはない。 14:8 地におろしたその根が老い/幹が朽ちて、塵に返ろうとも 14:9 水気にあえば、また芽を吹き/苗木のように枝を張る。 14:10 だが、人間は死んで横たわる。息絶えれば、人はどこに行ってしまうのか。 14:11 海の水が涸れ/川の流れが尽きて干上がることもあろう。 14:12 だが、倒れ伏した人間は/再び立ち上がることなく/天の続くかぎりは/その眠りから覚めることがない。 14:13 どうか、わたしを陰府に隠してください。あなたの怒りがやむときまで/わたしを覆い隠してください。しかし、時を定めてください/わたしを思い起こす時を。 14:14 人は死んでしまえば/もう生きなくてもよいのです。苦役のようなわたしの人生ですから/交替の時が来るのをわたしは待ち望んでいます。 14:15 呼んでください、わたしはお答えします。御手の業であるわたしを尋ね求めてください。 14:16 その時には、わたしの歩みを数えてください。わたしの過ちにもはや固執することなく 14:17 わたしの罪を袋の中に封じ込め/わたしの悪を塗り隠してください。 14:18 しかし、山が崩れ去り/岩がその場から移され 14:19 水が石を打ち砕き/大地が塵となって押し流される時が来ても/人の望みはあなたに絶たれたままだ。 14:20 あなたは人をいつまでも攻め、追いやられる。あなたは彼の顔かたちを変えて、追い払われる。 14:21 その子らが名誉を得ても、彼は知ることなく/彼らが不幸になっても、もう悟らない。 14:22 彼はひとり、その肉の痛みに耐え/魂の嘆きを忍ぶだけだ。

新約 使徒言行録20:17-38

◆エフェソの長老たちに別れを告げる

20:17 パウロはミレトスからエフェソに人をやって、教会の長老たちを呼び寄せた。 20:18 長老たちが集まって来たとき、パウロはこう話した。「アジア州に来た最初の日以来、わたしがあなたがたと共にどのように過ごしてきたかは、よくご存じです。 20:19 すなわち、自分を全く取るに足りない者と思い、涙を流しながら、また、ユダヤ人の数々の陰謀によってこの身にふりかかってきた試練に遭いながらも、主にお仕えしてきました。 20:20 役に立つことは一つ残らず、公衆の面前でも方々の家でも、あなたがたに伝え、また教えてきました。 20:21 神に対する悔い改めと、わたしたちの主イエスに対する信仰とを、ユダヤ人にもギリシア人にも力強く証ししてきたのです。 20:22 そして今、わたしは、“霊”に促されてエルサレムに行きます。そこでどんなことがこの身に起こるか、何も分かりません。 20:23 ただ、投獄と苦難とがわたしを待ち受けているということだけは、聖霊がどこの町でもはっきり告げてくださっています。 20:24 しかし、自分の決められた道を走りとおし、また、主イエスからいただいた、神の恵みの福音を力強く証しするという任務を果たすことができさえすれば、この命すら決して惜しいとは思いません。 20:25 そして今、あなたがたが皆もう二度とわたしの顔を見ることがないとわたしには分かっています。わたしは、あなたがたの間を巡回して御国を宣べ伝えたのです。 20:26 だから、特に今日はっきり言います。だれの血についても、わたしには責任がありません。 20:27 わたしは、神の御計画をすべて、ひるむことなくあなたがたに伝えたからです。 20:28 どうか、あなたがた自身と群れ全体とに気を配ってください。聖霊は、神が御子の血によって御自分のものとなさった神の教会の世話をさせるために、あなたがたをこの群れの監督者に任命なさったのです。 20:29 わたしが去った後に、残忍な狼どもがあなたがたのところへ入り込んで来て群れを荒らすことが、わたしには分かっています。 20:30 また、あなたがた自身の中からも、邪説を唱えて弟子たちを従わせようとする者が現れます。 20:31 だから、わたしが三年間、あなたがた一人一人に夜も昼も涙を流して教えてきたことを思い起こして、目を覚ましていなさい。 20:32 そして今、神とその恵みの言葉とにあなたがたをゆだねます。この言葉は、あなたがたを造り上げ、聖なる者とされたすべての人々と共に恵みを受け継がせることができるのです。 20:33 わたしは、他人の金銀や衣服をむさぼったことはありません。 20:34 ご存じのとおり、わたしはこの手で、わたし自身の生活のためにも、共にいた人々のためにも働いたのです。 20:35 あなたがたもこのように働いて弱い者を助けるように、また、主イエス御自身が『受けるよりは与える方が幸いである』と言われた言葉を思い出すようにと、わたしはいつも身をもって示してきました。」 20:36 このように話してから、パウロは皆と一緒にひざまずいて祈った。 20:37 人々は皆激しく泣き、パウロの首を抱いて接吻した。 20:38 特に、自分の顔をもう二度と見ることはあるまいとパウロが言ったので、非常に悲しんだ。人々はパウロを船まで見送りに行った。

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