2月17日

旧約 ヨブ記16-17章

[ 16 ]

16:1 ヨブは答えた。 16:2 そんなことを聞くのはもうたくさんだ。あなたたちは皆、慰める振りをして苦しめる。 16:3 「無駄口はやめよ」とか/「何にいらだって/そんな答えをするのか」と言う。 16:4 わたしがあなたたちの立場にあったなら/そのようなことを言っただろうか。あなたたちに対して多くの言葉を連ね/あなたたちに向かって頭を振り 16:5 口先で励まし/唇を動かすことをやめなかっただろうか。 16:6 語っても苦しみはやまず/黙っていても、それは去りません。 16:7 もう、わたしは疲れ果てました。わたしの一族をあなたは圧倒し 16:8 わたしを絞り上げられます。このわたしの姿が証人となり/わたしに代わって抗議するでしょう。 16:9 神がわたしを餌食として、怒りを表されたので/敵はわたしを憎んで牙をむき、鋭い目を向ける。 16:10 彼らは大口を開けて嘲笑い/頬を打って侮辱し/一団となってわたしに向かって来る。 16:11 神は悪を行う者にわたしを引き渡し/神に逆らう者の手に任せられた。 16:12 平穏に暮らしていたわたしを神は打ち砕き/首を押さえて打ち据え/的として立て 16:13 弓を射る者に包囲させられた。彼らは容赦なく、わたしのはらわたを射抜き/胆汁は地に流れ出た。 16:14 神は戦士のように挑みかかり/わたしを打ち破り、なお打ち破る。 16:15 わたしは粗布を肌に縫い付け/わたしの角と共に塵の中に倒れ伏した。 16:16 泣きはらした顔は赤く/死の闇がまぶたのくまどりとなった。 16:17 わたしの手には不法もなく/わたしの祈りは清かったのに。 16:18 大地よ、わたしの血を覆うな/わたしの叫びを閉じ込めるな。 16:19 このような時にも、見よ/天にはわたしのために証人があり/高い天には/わたしを弁護してくださる方がある。 16:20 わたしのために執り成す方、わたしの友/神を仰いでわたしの目は涙を流す。 16:21 人とその友の間を裁くように/神が御自分とこの男の間を裁いてくださるように。 16:22 僅かな年月がたてば/わたしは帰らぬ旅路に就くのだから。

[ 17 ]

17:1 息は絶え、人生の日は尽きる。わたしには墓があるばかり。 17:2 人々はなお、わたしを嘲り/わたしの目は夜通し彼らの敵意を見ている。 17:3 あなた自ら保証人となってください。ほかの誰が/わたしの味方をしてくれましょう。 17:4 彼らの心を覆って目覚めることのないようにし/彼らを高く上げないでください。 17:5 「利益のために友を裏切れば/子孫の目がつぶれる。」 17:6 この格言はわたしのことだと人は言う。わたしは顔につばきされる者。 17:7 目は苦悩にかすみ/手足はどれも影のようだ。 17:8 正しい人よ、これに驚け。罪のない人よ/神を無視する者に対して奮い立て。 17:9 神に従う人はその道を守り/手の清い人は更に勇気をもて。 17:10 あなたたちは皆、再び集まって来るがよい。あなたたちの中に知恵ある者はいないのか。 17:11 わたしの人生は過ぎ去り/わたしの計画も心の願いも失われた。 17:12 夜は昼となり/暗黒の後に光が近づくと人は言うが 17:13 わたしは陰府に自分のための家を求め/その暗黒に寝床を整えた。 17:14 墓穴に向かって「あなたはわたしの父」と言い/蛆虫に向かって「わたしの母、姉妹」と言う。 17:15 どこになお、わたしの希望があるのか。誰がわたしに希望を見せてくれるのか。 17:16 それはことごとく陰府に落ちた。すべては塵の上に横たわっている。

新約 使徒言行録21:17-36

◆パウロ、ヤコブを訪ねる

21:17 わたしたちがエルサレムに着くと、兄弟たちは喜んで迎えてくれた。 21:18 翌日、パウロはわたしたちを連れてヤコブを訪ねたが、そこには長老が皆集まっていた。 21:19 パウロは挨拶を済ませてから、自分の奉仕を通して神が異邦人の間で行われたことを、詳しく説明した。 21:20 これを聞いて、人々は皆神を賛美し、パウロに言った。「兄弟よ、ご存じのように、幾万人ものユダヤ人が信者になって、皆熱心に律法を守っています。 21:21 この人たちがあなたについて聞かされているところによると、あなたは異邦人の間にいる全ユダヤ人に対して、『子供に割礼を施すな。慣習に従うな』と言って、モーセから離れるように教えているとのことです。 21:22 いったい、どうしたらよいでしょうか。彼らはあなたの来られたことをきっと耳にします。 21:23 だから、わたしたちの言うとおりにしてください。わたしたちの中に誓願を立てた者が四人います。 21:24 この人たちを連れて行って一緒に身を清めてもらい、彼らのために頭をそる費用を出してください。そうすれば、あなたについて聞かされていることが根も葉もなく、あなたは律法を守って正しく生活している、ということがみんなに分かります。 21:25 また、異邦人で信者になった人たちについては、わたしたちは既に手紙を書き送りました。それは、偶像に献げた肉と、血と、絞め殺した動物の肉とを口にしないように、また、みだらな行いを避けるようにという決定です。」 21:26 そこで、パウロはその四人を連れて行って、翌日一緒に清めの式を受けて神殿に入り、いつ清めの期間が終わって、それぞれのために供え物を献げることができるかを告げた。

◆パウロ、神殿の境内で逮捕される

21:27 七日の期間が終わろうとしていたとき、アジア州から来たユダヤ人たちが神殿の境内でパウロを見つけ、全群衆を扇動して彼を捕らえ、 21:28 こう叫んだ。「イスラエルの人たち、手伝ってくれ。この男は、民と律法とこの場所を無視することを、至るところでだれにでも教えている。その上、ギリシア人を境内に連れ込んで、この聖なる場所を汚してしまった。」 21:29 彼らは、エフェソ出身のトロフィモが前に都でパウロと一緒にいたのを見かけたので、パウロが彼を境内に連れ込んだのだと思ったからである。 21:30 それで、都全体は大騒ぎになり、民衆は駆け寄って来て、パウロを捕らえ、境内から引きずり出した。そして、門はどれもすぐに閉ざされた。 21:31 彼らがパウロを殺そうとしていたとき、エルサレム中が混乱状態に陥っているという報告が、守備大隊の千人隊長のもとに届いた。 21:32 千人隊長は直ちに兵士と百人隊長を率いて、その場に駆けつけた。群衆は千人隊長と兵士を見ると、パウロを殴るのをやめた。 21:33 千人隊長は近寄ってパウロを捕らえ、二本の鎖で縛るように命じた。そして、パウロが何者であるのか、また、何をしたのかと尋ねた。 21:34 しかし、群衆はあれやこれやと叫び立てていた。千人隊長は、騒々しくて真相をつかむことができないので、パウロを兵営に連れて行くように命じた。 21:35 パウロが階段にさしかかったとき、群衆の暴行を避けるために、兵士たちは彼を担いで行かなければならなかった。 21:36 大勢の民衆が、「その男を殺してしまえ」と叫びながらついて来たからである。

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