2月22日

旧約 ヨブ記22章

[ 22 ] ◆ヨブと三人の友の議論三

22:1 テマン人エリファズは答えた。 22:2 人間が神にとって有益でありえようか。賢い人でさえ、有益でありえようか。 22:3 あなたが正しいからといって全能者が喜び/完全な道を歩むからといって/神の利益になるだろうか。 22:4 あなたが神を畏れ敬っているのに/神があなたを責め/あなたを裁きの座に引き出されるだろうか。 22:5 あなたは甚だしく悪を行い/限りもなく不正を行ったのではないか。 22:6 あなたは兄弟から質草を取って何も与えず/既に裸の人からなお着物をはぎ取った。 22:7 渇き果てた人に水を与えず/飢えた人に食べ物を拒んだ。 22:8 腕力を振るう者が土地をわがものとし/もてはやされている者がそこに住む。 22:9 あなたはやもめに何も与えず追い払い/みなしごの腕を折った。 22:10 だからこそ/あなたの周りには至るところに罠があり/突然の恐れにあなたはおびえる。 22:11 また、暗黒に包まれて何も見えず/洪水があなたを覆っているので 22:12 あなたは言う。「神がいますのは高い天の上で/見よ、あのように高い星の群れの頭なのだ。」 22:13 だからあなたは言う。「神が何を知っておられるものか。濃霧の向こうから裁くことができようか。 22:14 雲に遮られて見ることもできず/天の丸天井を行き来されるだけだ」と。 22:15 あなたは昔からの道に/悪を行う者の歩んだ道に気をつけよ。 22:16 彼らは時ならずして、取り去られ/流れがその基までぬぐい去った。 22:17 神に向かって彼らは言っていた。「ほうっておいてくれ/全能者と呼ばれる者に何ができる。」 22:18 それに対してあなたは言った。「神はその彼らの家を富で満たされる。神に逆らう者の考えはわたしから遠い。」 22:19 神に従う人なら見抜いて喜び/罪のない人なら嘲笑って言うであろう。 22:20 「彼らの財産は確かに無に帰し/残ったものも火になめ尽くされる。」 22:21 神に従い、神と和解しなさい。そうすれば、あなたは幸せになるだろう。 22:22 神が口ずから授ける教えを受け/その言葉を心に納めなさい。 22:23 もし、全能者のもとに立ち帰り/あなたの天幕から不正を遠ざけるなら/あなたは元どおりにしていただける。 22:24 黄金を塵の中に/オフィルの金を川床に置くがよい。 22:25 全能者こそがあなたの黄金/あなたにとっての最高の銀となり 22:26 あなたは全能者によって喜びを得/神に向かって顔を上げ 22:27 あなたが祈れば聞き入れられ/満願の献げ物をすることもできるだろう。 22:28 あなたが決意することは成就し/歩む道には光が輝くことだろう。 22:29 倒れている者に、立ち上がれとあなたが言えば/目を伏せていた者は救われる。 22:30 清くない者すら/あなたの手の潔白によって救われる。

新約 使徒言行録24:1-23

[ 24 ] ◆パウロ、フェリクスの前で訴えられる

24:1 五日の後、大祭司アナニアは、長老数名と弁護士テルティロという者を連れて下って来て、総督にパウロを訴え出た。 24:2 -3パウロが呼び出されると、テルティロは告発を始めた。「フェリクス閣下、閣下のお陰で、私どもは十分に平和を享受しております。また、閣下の御配慮によって、いろいろな改革がこの国で進められています。私どもは、あらゆる面で、至るところで、このことを認めて称賛申し上げ、また心から感謝しているしだいです。 24:4 さて、これ以上御迷惑にならないよう手短に申し上げます。御寛容をもってお聞きください。 24:5 実は、この男は疫病のような人間で、世界中のユダヤ人の間に騒動を引き起こしている者、『ナザレ人の分派』の主謀者であります。 24:6 この男は神殿さえも汚そうとしましたので逮捕いたしました。 24:6 (†底本に節が欠落 異本訳<24:6b-8a>)そして、私どもの律法によって裁こうとしたところ、千人隊長リシアがやって来て、この男を無理やり私どもの手から引き離し、告発人たちには、閣下のところに来るようにと命じました。 24:8 閣下御自身でこの者をお調べくだされば、私どもの告発したことがすべてお分かりになるかと存じます。」 24:9 他のユダヤ人たちもこの告発を支持し、そのとおりであると申し立てた。

◆パウロ、フェリクスの前で弁明する

24:10 総督が、発言するように合図したので、パウロは答弁した。「私は、閣下が多年この国民の裁判をつかさどる方であることを、存じ上げておりますので、私自身のことを喜んで弁明いたします。 24:11 確かめていただけば分かることですが、私が礼拝のためエルサレムに上ってから、まだ十二日しかたっていません。 24:12 神殿でも会堂でも町の中でも、この私がだれかと論争したり、群衆を扇動したりするのを、だれも見た者はおりません。 24:13 そして彼らは、私を告発している件に関し、閣下に対して何の証拠も挙げることができません。 24:14 しかしここで、はっきり申し上げます。私は、彼らが『分派』と呼んでいるこの道に従って、先祖の神を礼拝し、また、律法に則したことと預言者の書に書いてあることを、ことごとく信じています。 24:15 更に、正しい者も正しくない者もやがて復活するという希望を、神に対して抱いています。この希望は、この人たち自身も同じように抱いております。 24:16 こういうわけで私は、神に対しても人に対しても、責められることのない良心を絶えず保つように努めています。 24:17 さて、私は、同胞に救援金を渡すため、また、供え物を献げるために、何年ぶりかで戻って来ました。 24:18 私が清めの式にあずかってから、神殿で供え物を献げているところを、人に見られたのですが、別に群衆もいませんし、騒動もありませんでした。 24:19 ただ、アジア州から来た数人のユダヤ人はいました。もし、私を訴えるべき理由があるというのであれば、この人たちこそ閣下のところに出頭して告発すべきだったのです。 24:20 さもなければ、ここにいる人たち自身が、最高法院に出頭していた私にどんな不正を見つけたか、今言うべきです。 24:21 彼らの中に立って、『死者の復活のことで、私は今日あなたがたの前で裁判にかけられているのだ』と叫んだだけなのです。」 24:22 フェリクスは、この道についてかなり詳しく知っていたので、「千人隊長リシアが下って来るのを待って、あなたたちの申し立てに対して判決を下すことにする」と言って裁判を延期した。 24:23 そして、パウロを監禁するように、百人隊長に命じた。ただし、自由をある程度与え、友人たちが彼の世話をするのを妨げないようにさせた。

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