2月27日

旧約 ヨブ記28章

[ 28 ] ◆神の知恵の賛美

28:1 銀は銀山に産し/金は金山で精錬する。 28:2 鉄は砂から採り出し/銅は岩を溶かして得る。 28:3 人は暗黒の果てまでも行き/死の闇の奥底をも究めて鉱石を捜す。 28:4 地上からはるか深く坑道を掘り/行き交う人に忘れられ/地下深く身をつり下げて揺れている。 28:5 食物を産み出す大地も/下は火のように沸き返っている。 28:6 鉱石にはサファイアも混じり/金の粒も含まれている。 28:7 猛禽もその道を知らず/禿鷹の目すら、それを見つけることはできない。 28:8 獅子もそこを通らず/あの誇り高い獣もそこを踏んだことはない。 28:9 だが人は、硬い岩にまで手を伸ばし/山を基から掘り返す。 28:10 岩を切り裂いて進み/価値あるものを見落とすことはない。 28:11 川の源をせき止め/水に隠れていたものも光のもとに出す。 28:12 では、知恵はどこに見いだされるのか/分別はどこにあるのか。 28:13 人間はそれが備えられた場を知らない。それは命あるものの地には見いだされない。 28:14 深い淵は言う/「わたしの中にはない。」海も言う/「わたしのところにもない。」 28:15 知恵は純金によっても買えず/銀幾らと価を定めることもできない。 28:16 オフィルの金も美しい縞めのうも/サファイアも、これに並ぶことはできない。 28:17 金も宝玉も知恵に比べられず/純金の器すらこれに値しない。 28:18 さんごや水晶は言うに及ばず/真珠よりも知恵は得がたい。 28:19 クシュのトパーズも比べられず/混じりない金もこれに並ぶことはできない。 28:20 では、知恵はどこから来るのか/分別はどこにあるのか。 28:21 すべて命あるものの目にそれは隠されている。空の鳥にすら、それは姿を隠している。 28:22 滅びの国や死は言う/「それについて耳にしたことはある。」 28:23 その道を知っているのは神。神こそ、その場所を知っておられる。 28:24 神は地の果てまで見渡し/天の下、すべてのものを見ておられる。 28:25 風を測って送り出し/水を量って与え 28:26 雨にはその降る時を定め/稲妻にはその道を備えられる。 28:27 神は知恵を見、それを計り/それを確かめ、吟味し 28:28 そして、人間に言われた。「主を畏れ敬うこと、それが知恵/悪を遠ざけること、それが分別。」

新約 使徒言行録27:1-12

[ 27 ] ◆パウロ、ローマへ向かって船出する

27:1 わたしたちがイタリアへ向かって船出することに決まったとき、パウロと他の数名の囚人は、皇帝直属部隊の百人隊長ユリウスという者に引き渡された。 27:2 わたしたちは、アジア州沿岸の各地に寄港することになっている、アドラミティオン港の船に乗って出港した。テサロニケ出身のマケドニア人アリスタルコも一緒であった。 27:3 翌日シドンに着いたが、ユリウスはパウロを親切に扱い、友人たちのところへ行ってもてなしを受けることを許してくれた。 27:4 そこから船出したが、向かい風のためキプロス島の陰を航行し、 27:5 キリキア州とパンフィリア州の沖を過ぎて、リキア州のミラに着いた。 27:6 ここで百人隊長は、イタリアに行くアレクサンドリアの船を見つけて、わたしたちをそれに乗り込ませた。 27:7 幾日もの間、船足ははかどらず、ようやくクニドス港に近づいた。ところが、風に行く手を阻まれたので、サルモネ岬を回ってクレタ島の陰を航行し、 27:8 ようやく島の岸に沿って進み、ラサヤの町に近い「良い港」と呼ばれる所に着いた。 27:9 かなりの時がたって、既に断食日も過ぎていたので、航海はもう危険であった。それで、パウロは人々に忠告した。 27:10 「皆さん、わたしの見るところでは、この航海は積み荷や船体ばかりでなく、わたしたち自身にも危険と多大の損失をもたらすことになります。」 27:11 しかし、百人隊長は、パウロの言ったことよりも、船長や船主の方を信用した。 27:12 この港は冬を越すのに適していなかった。それで、大多数の者の意見により、ここから船出し、できるならばクレタ島で南西と北西に面しているフェニクス港に行き、そこで冬を過ごすことになった。

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