2月7日

旧約 ヨブ記6章

 
[ 6 ]

6:1 ヨブは答えた。 6:2 わたしの苦悩を秤にかけ/わたしを滅ぼそうとするものを/すべて天秤に載せるなら 6:3 今や、それは海辺の砂よりも重いだろう。わたしは言葉を失うほどだ。 6:4 全能者の矢に射抜かれ/わたしの霊はその毒を吸う。神はわたしに対して脅迫の陣を敷かれた。 6:5 青草があるのに野ろばが鳴くだろうか。飼葉があるのに牛がうなるだろうか。 6:6 味のない物を塩もつけずに食べられようか。玉子の白身に味があろうか。 6:7 わたしのパンが汚れたもののようになれば/わたしの魂は触れることを拒むだろう。 6:8 神よ、わたしの願いをかなえ/望みのとおりにしてください。 6:9 神よ、どうかわたしを打ち砕き/御手を下し、滅ぼしてください。 6:10 仮借ない苦痛の中でもだえても/なお、わたしの慰めとなるのは/聖なる方の仰せを覆わなかったということです。 6:11 わたしはなお待たなければならないのか。そのためにどんな力があるというのか。なお忍耐しなければならないのか。そうすればどんな終りが待っているのか。 6:12 わたしに岩のような力があるというのか。このからだが青銅のようだというのか。 6:13 いや、わたしにはもはや助けとなるものはない。力も奪い去られてしまった。 6:14 絶望している者にこそ/友は忠実であるべきだ。さもないと/全能者への畏敬を失わせることになる。 6:15 わたしの兄弟は流れのようにわたしを欺く。流れが去った後の川床のように。 6:16 流れは氷に暗く覆われることもあり/雪が解けて流れることもある。 6:17 季節が変わればその流れも絶え/炎暑にあえば、どこかへ消えてしまう。 6:18 そのために隊商は道に迷い/混沌に踏み込んで道を失う。 6:19 テマの隊商はその流れを目当てにし/シェバの旅人はそれに望みをかけて来るが 6:20 確信していたのに、裏切られ/そこまで来て、うろたえる。 6:21 今や、あなたたちもそのようになった。破滅を見て、恐れている。 6:22 わたしが言ったことがあろうか/「頼む、わたしのために/あなたたちの財産を割いて 6:23 苦しめる者の手から救い出し/暴虐な者の手からわたしを贖ってくれ」と。 6:24 間違っているなら分からせてくれ/教えてくれれば口を閉ざそう。 6:25 率直な話のどこが困難なのか。あなたたちの議論は何のための議論なのか。 6:26 言葉数が議論になると思うのか。絶望した者の言うことを風にすぎないと思うのか。 6:27 あなたたちは孤児をすらくじで取り引きし/友をさえ売り物にするのか。 6:28 だが今は、どうかわたしに顔を向けてくれ。その顔に、偽りは言わない。 6:29 考え直してくれ/不正があってはならない。考え直してくれ/わたしの正しさが懸っているのだ。 6:30 わたしの舌に不正があろうか/わたしの口は滅ぼすものを/わきまえていないだろうか。

新約 使徒言行録16:19-40

16:19 ところが、この女の主人たちは、金もうけの望みがなくなってしまったことを知り、パウロとシラスを捕らえ、役人に引き渡すために広場へ引き立てて行った。 16:20 そして、二人を高官たちに引き渡してこう言った。「この者たちはユダヤ人で、わたしたちの町を混乱させております。 16:21 ローマ帝国の市民であるわたしたちが受け入れることも、実行することも許されない風習を宣伝しております。」 16:22 群衆も一緒になって二人を責め立てたので、高官たちは二人の衣服をはぎ取り、「鞭で打て」と命じた。 16:23 そして、何度も鞭で打ってから二人を牢に投げ込み、看守に厳重に見張るように命じた。 16:24 この命令を受けた看守は、二人をいちばん奥の牢に入れて、足には木の足枷をはめておいた。 16:25 真夜中ごろ、パウロとシラスが賛美の歌をうたって神に祈っていると、ほかの囚人たちはこれに聞き入っていた。 16:26 突然、大地震が起こり、牢の土台が揺れ動いた。たちまち牢の戸がみな開き、すべての囚人の鎖も外れてしまった。 16:27 目を覚ました看守は、牢の戸が開いているのを見て、囚人たちが逃げてしまったと思い込み、剣を抜いて自殺しようとした。 16:28 パウロは大声で叫んだ。「自害してはいけない。わたしたちは皆ここにいる。」 16:29 看守は、明かりを持って来させて牢の中に飛び込み、パウロとシラスの前に震えながらひれ伏し、 16:30 二人を外へ連れ出して言った。「先生方、救われるためにはどうすべきでしょうか。」 16:31 二人は言った。「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたも家族も救われます。」 16:32 そして、看守とその家の人たち全部に主の言葉を語った。 16:33 まだ真夜中であったが、看守は二人を連れて行って打ち傷を洗ってやり、自分も家族の者も皆すぐに洗礼を受けた。 16:34 この後、二人を自分の家に案内して食事を出し、神を信じる者になったことを家族ともども喜んだ。 16:35 朝になると、高官たちは下役たちを差し向けて、「あの者どもを釈放せよ」と言わせた。 16:36 それで、看守はパウロにこの言葉を伝えた。「高官たちが、あなたがたを釈放するようにと、言ってよこしました。さあ、牢から出て、安心して行きなさい。」 16:37 ところが、パウロは下役たちに言った。「高官たちは、ローマ帝国の市民権を持つわたしたちを、裁判にもかけずに公衆の面前で鞭打ってから投獄したのに、今ひそかに釈放しようとするのか。いや、それはいけない。高官たちが自分でここへ来て、わたしたちを連れ出すべきだ。」 16:38 下役たちは、この言葉を高官たちに報告した。高官たちは、二人がローマ帝国の市民権を持つ者であると聞いて恐れ、 16:39 出向いて来てわびを言い、二人を牢から連れ出し、町から出て行くように頼んだ。 16:40 牢を出た二人は、リディアの家に行って兄弟たちに会い、彼らを励ましてから出発した。

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