活動の様子

百万人の福音2014年1月号掲載

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 新宿副都心の一角を占める戸山町。 早稲田大学戸山キャンパスや国立国際医療センターなどよく知られた学校や病院、施設が数多くある。そんなビルやマンションが立ち並ぶ間で埋もれそうな路地奥に教会が建っていた。
温かい笑顔で迎えてくださったのは 牛込キリスト教会の佐藤順牧師(54歳)と有希子夫人(45歳)。聞けば、順さんの父・故佐藤陽二牧師の時代、一九五七年に現在地に来たというから、 半世紀以上にわたって、教会は副都心一帯の移り変わりを見守ってきた。「父は海軍兵学校七五期の元軍人でしたが、平和主義者で独立心の強い人でしたね。貧しい中でも常に勉強し、母 と共に熱心に宣教活動をして、会堂が子どもたちであふれ返っていました」 と順さんは語る。 牛込教会の八軒先が実家の有希子さんも小学二年の時、友達に誘われて教会学校に通い始め、この教会でクリス チャンになり、今日に至っている。
佐藤牧師の一家はユニークな歩みをしてきた。父の陽二さんは順さんら三人の子が小学生の時、牛込教会を教会員に預け、資金もなく英語も自由に話 せない中、家族で米国に移り住んだ。 理由は、敵国だった米国の真の姿を理解することと旧約聖書を学ぶことだった。その大胆な行動は、米国人との深い交流と信頼を築き、実践的で視野の広い神学を身につける成果を得た。
米国での生活は二年だったが、息子の順さんの人生に大きな影響を与えた。高一の時、再び家族で米国に渡る。「英語をすっかり忘れ、しゃべれない、書けない、友達ができないというつら い経験をしましたが、その時、神様の愛を基盤にもつことが大事だと気づいたのです。それで、父のように自分も牧師になろうと決心しました」
その後、カリフォルニアの大学を卒業し帰国、神学大学院に学び、有希子さんと結婚。二〇〇〇年に父親に代わって主任牧師に就任した。

◇◆ 
週報には、「教会は魂のことをするところ」と謳うたっている。心の問題にとどまらず、魂を扱う教会でありたいという思いが強くにじんでいる。 「アメリカに十年いたので、どうしても日本とアメリカを比べてしまうのです。私たちの世代は何でも日本はダメだと教育されてきたのですが、最近、 アメリカにも物質主義や平和に対する考え方に問題があり、日本にも良いところがたくさんあると思うようになりました。それは実は、内村鑑三が百年も前、『二つのJ(Jesus,Japan)のために生きる』とすでに唱えていたことなんですね。私たちも、日本の国を愛し、 日本人の魂にイエス・キリストによる救いを届けたいと願っています」
現在、礼拝には若い人から高齢者まで四十~五十名が出席し、教会学校には約十五人の子どもたちが集う。夫妻とも音楽の賜物に富み、この日も二人で、天使版と名づけた「翼をください」 の演奏を聞かせてくれた(写真上)。
この背中に 天使のような
白い翼つけてください
子どものような 心を持てば
神の国へ行けると言われた・・・
作詞・佐藤順
会堂いっぱいに集まった子どもたちの賛美が、ビルの谷間に再びこだまする日がきますように。   (鴻海 誠)

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夫妻で「翼をください」(天使版)を賛美。 ふたりは3人の子育て真っ最中。しかしふたりだけの時間も大切にしている。

教会から徒歩で少し行くと早稲田大学を中心に学生の町が広がっている。正面は 早大大隈講堂。

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教会の白い十字架が目に飛び込む。

文豪夏目漱石の生家があった付近。夏目坂と呼ばれている。

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デジタル・パイプオルガンが礼拝堂に響く。

教会の正面。11月3日は創立56周年の礼拝がもたれた。

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●2012年7月25日、順先生が、日本CGNTVの番組「本の旅」(司会:久米小百合さん)に出演され、 著書『幸福への八つの態度』が紹介されました。 放送は8月2日(木)です。インターネットでもご覧にになれます。

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日常の祈り・苦しみの時の祈り

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