「清めの水と贖いの血」

A. ホームランは、神さまからの祝福

 「あのホームランは神さまからの祝福です。神が打たせてくださいました」(“It was a blessing from God. He made it happen.”)とラミレスはインタビューに答えました。2008年10月、日本シリーズ進出を決めた読売ジャイアンツの四番打者、ラミレス(ベネズエラ出身)はクリスチャンなのです。また、時速161kmの速球を投げる抑えの投手クルーンは、試合に勝った瞬間、必ず天を指差します。これは、米国人クリスチャンが神さまにご栄光を帰するときにするサインであり、彼もクリスチャンのようです。神さまにご栄光を帰するのは、十字架の贖いによってのみ、神さまの祝福が与えられるからです。

B.聖書から

 

その後、イエスの弟子でありながら、ユダヤ人たちを恐れて、そのことを隠していたアリマタヤ出身のヨセフが、イエスの遺体を取り降ろしたいと、ピラトに願い出た。ピラトが許したので、ヨセフは行って遺体を取り降ろした。  ヨハネによる福音書19章38節
 ユダヤ人議員ヨセフとニコデモは、共に最高法院の議員でしたが、議会でイエス様のことが審議されていたとき、恐怖心から弟子であることを隠していました。ところが二人は十字架上でのイエスの壮絶な死を見て、ヨセフは死体の処理をローマ政府に申し出て、ニコデモは、立派な贈り物を持って来ました。二人は、イエス様が人の罪を背負ったことで、自分たちにも救いが訪れることを知り、自ら命を掛けて最上のものをイエス様に献げたのです。イエス様の十字架は、臆病者を勇気ある者に変えました。

C. 三浦綾子記念文学館館長・三浦光世

 三浦文学の一貫したテーマは、罪、赦し、愛といったキリスト教的なもので、いかに生きるべきかを読者に問いかけています。綾子さんが朝日新聞1千万円懸賞小説に当選し作家になると、光世さんは勤め先の営林局を辞め、体の弱い綾子さんのために、作品の殆どを口述筆記するようになります。三浦夫妻は、書くことは神さまからの使命であると受け止め、苦難の中にいる人のために、「必要な言葉が与えられ、読んでくださる方が力づけられる表現、言葉を与えてください。神の愛を小説の中で表わすことができるように」と祈ってから作品を書きました。そんな二人の出会いにはこんなエピソードがあります。
 綾子さんが結核で倒れ、13年間に及ぶ療養生活を送っていたとき、光世さんは、共に投稿していた結核患者の同人誌の編集長から、名前から女性と間違えられ、見舞いを頼まれました。脊椎カリエスと肺結核で寝ていた綾子さんを見て、光世さんは「これは治るのだろうか」と思いました。
 一回目の見舞いで、聖書を読んでくれませんか、と言われ、いつ治るか分からない重病人に、光世さんはヨハネ14章の「天国には住むところがたくさんある」という箇所を読みました。天国への希望を持って欲しいと思ったのだといいます。次の見舞いのときは、讃美歌を歌ってほしいと言われ、「主よみもとに近づかん」という、葬式でよく歌われる讃美歌を歌いました。そのことについて、結婚してから、綾子さんは光世さんに言いました。「初めて会ったとき、光世さんって変わった人ねえ、と思ったのよ」と。
 三度目の見舞いでは、「わたしのためにお祈りしてください」と言われ、「全能の父なる神さま、この堀田綾子さんをどうぞ、御心にかなうならば、おいやしください」と光世さんは祈りました。そして、最後に、「もし、私の命が必要でありましたら、差し上げてもよろしゅうございます」と付け加えました。特効薬のお陰で結核が治った光世さんは、いつ死んでもいい、と本当に思ったのです。自分の命を引き換えにしてでも、治してほしい、という祈りに綾子さんは感動します。出会って四年目の正月、「来年もまた、元旦に来てくださいますでしょうか」と綾子さんが尋ねると、「いいえ、来年は…二人でお父さん、お母さんに、新年の挨拶に来ることにいたしましょう」と光世さんは答えました。それが光世さんのプロポーズでした。
 魂が救われ、結核も癒された光世さんは、命を掛けて綾子さんの回復を祈り、生涯を神さまと三浦文学に献げたのです。

D.結び

 十字架上でイエス様は、心臓が張り裂けるほど悲しまれました。そこに神さまの人への限りない愛があります。ヨセフとニコデモは、イエス様の、十字架上での壮絶な死を見て、キリストへの信仰を表明しました。イエス様によって救われた人は、命を掛けて最上のものをイエス様に献げるのです。 御翼2008年12月号その2より
  
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