「道を示す父親」
A. 父親への赤ちゃんの反応
 えいじ君が生後半年にならない頃、お父さんを見た瞬間、とたんに体をくねらせるようにして、「遊んでほしい!」と全身で訴えました。お父さんが抱き上げると、すぐに嬉しそうな笑顔を向けました。赤ちゃんは生後数ヶ月の頃から、母は自分の世話をしてくれる親、そして、父は自分と遊んでくれる親だと区別します。男の子が正しく育つために、父親の役割は大切なのです。

B.父親の4つの役割
1)家族の暮らしの必要を満たす 2)家族の指導者 3)家族を外の世界から守る 4)霊的な方向を示す
今回は、4、霊的な方向を示す、を取り上げます。
「子をその行くべき道に従って教えよ、そうすれば年老いても、それを離れることがない。」箴言22:6
 子どもたちに聖書を読み聞かせ、信仰の基本を教えるのは父親の役目です。現代社会はこの価値基準を否定し、攻撃しています。その結果、多くの父親は何をすべきなのか分からずにいるのです。家庭での父親の権威を放棄しすると、男の子たちは非常に混乱してしまいます。男の子の方が、女の子よりも育った時の影響を受けやすいのです。男の子の持つ衝動性は、新しいものを生み出すために大切な性質なので、しっかりした人格を持ち、イエス様を愛する信仰を持つ人へと育てなければなりません。

C. ライト兄弟の父親は牧師
 約100年前、飛行機を発明したのがライト兄弟です。その飛行機は世界で初めてエンジンとプロペラで動き、自由に操縦できるものでした。
 それまでのグライダーは機体の姿勢をコントロールする装置がなく、「どうしたら安定して、自由に飛行機の向きを変えられるのだろう」とお兄さんのウィルバーは空を眺めていました。すると、タカは向きを変えるときに、左右の翼をそれぞれ上下にねじって体を傾けていることに気づきます。それをヒントに、機体を傾かせ、それに合わせて方向舵を動かすことで飛行機は安定して向きを変えられることが分かりました。当時の天文学・数学の大学教授らが、「機械が飛ぶことは科学的に不可能」と発表する中、1903年12月17日、ライト兄弟のライト・フライヤー号は約37mという人類初の動力飛行に成功、これによってライト兄弟は飛行機の実用化の道を開いたのです。
 ライト兄弟のお父さん、ミルトン・ライト司教は牧師であり、聖書の神さまへの信仰をしっかりと受け継いでいました。心優しいお父さんでしたが、安息日には必ず神さまを礼拝することを徹底させていたので、ライト兄弟は、後にも日曜日にはフライトをしないようにしていました。ミルトン司教の理想は、人々に仕えること、人間の好奇心と科学の真価を認めること、そして、神さまへの深い献身でした。更にミルトンのお父さん(ライト兄弟の祖父)ダン・ライトは、酒造り職人でしたが、酒が及ぼす害悪を強く感じ、息子のミルトンが産まれて5年経った1832年、酒造りをやめました。飲むのを止めただけではなく、酒を造るための穀類を売ることも許さなかったのです。篤い信仰家となり、専ら読書、ものを考えることに日々を送りました。この強い信仰と、思い詰めたらどこまでもやり通すところが、ライト兄弟の父親・ミルトンにそっくり伝わり、またライト兄弟にも受け継がれたのであろうと記している人がいます。
 息子たちが飛行機の発明に成功したという知らせを電報で知ったお父さんは、それほど驚きもせず、満足げに、彼らならば目標を達成すると信じていたと語りました。そして息子たちに、これからは、その偉業を利用し、栄光を奪おうとする者が出てくるだろうと警告しました。特に、名声には気をつけるよう激励し、遠征先でも礼拝に出席し、酒やビールを飲まない品行方正な態度は、発明よりも、ずっと役に立つだろうと語りました。高校中退の二人の青年が、お父さんから励ましと霊感、信仰と自制を学びました。それによって彼らは自由に空を飛ぶという夢を追い続けたのです。どのようにして若者が偉大な業績を成し遂げたのかと聞かれた時、お兄さんのウィルバーは答えました。「良い父と母を見つけなさい。そして、オハイオ州に住みなさい」と。

D.結び
 神さまによって定められた善悪の基準を指し示す父親となりましょう。十字架による赦しがあるイエス様への信仰こそが、困難に挑戦する原動力となります。人生を振り返った時、満たされる思いにしてくれるのは、神さまの御前に聖なる生き方をしたことなのです。
                                                 御翼2008年7月号その2より



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