御子のようになる

A. 残り4分で6本連続の3ポイントシュート

 バスケットボールが大好きなマック君は、発達障害で自閉症ですが、高校のバスケットボール部に入部しました。小柄なマック君は、選手としてではなくマネージャー(世話役)として、献身的に部員の世話をしながら、毎晩、一人でシュート練習をします。卒業間近の試合には、マック君も、監督の計らいで出場することになりました。残り4分でコートに入ると、3ポイントシュートを連続6本決め、得点王に輝いたのです。なんのおごり高ぶりのないマック君の姿勢が、いっそう人々の感動を呼んでいました。
 人を感動させるには、成績よりも大切なものを持っていなければなりません。それは、「謙遜さ」に代表される神さまの子どもとしての性質です。神さまは、人が神さまの子どものようになるために、この世の悪をも用いられます。イエス様が捕らえられたのは、イエス様が神さまの子としての使命を全うするためでした。

B. 聖書より

一人の人間が民の代わりに死ぬ方が好都合だと、ユダヤ人たちに助言したのは、このカイアファであった。   ヨハネによる福音書18章14節

 大祭司アンナスの義理の息子、大祭司カイアファは、群集たちをおとなしくさせるには、リーダーのイエスを殺せばよい、と助言しました。
 これからイエス様は死刑判決を受け、十字架に向われます。イエス様に対する陰謀は神さまの御心ではありませんが、その出来事を用いてでも神さまは全人類の救いの業を完成されます。だからこそ、イエス様は、捕らえられる前にゲッセマネの園で、「御心が行われますように」(マタイ26:42)と祈られたのです。御心とは、人が神さまの子として生きることであり、そのために、神さまは世の悪を上回って働かれます。

C. 35歳でメジャーデビューのジム・モーリス

 マイナーリーグのピッチャーだったモーリスは、25歳の時、肩を痛め、医者から二度と野球はできないと言われて引退しました。子どもの頃から教会に通っていたモーリスでしたが、自己中心的に求めていたメジャーへの夢が適わなかったので、信仰から離れ、神さまを責めていました。
 引退後、モーリスは10年かけて大学に行き、その間に結婚、高校で理科の教師となり、野球部の監督となります。練習熱心でない部員たちに、「夢を持て、目標に向かって成長して行くのが人間だ」と励ますと、生徒たちは、剛速球が投げられる先生こそプロ野球を目指すべきだと言い返してきました。肩を痛めたモーリスは、プロで通用する球が投げられるとは思えませんでしたが、部員たちと、地区予選で優勝したら、プロ野球チームの入団試験を受けると約束してしまいます。2ヶ月半後、彼らは見事、1999年の地区大会で初優勝し、モーリスは、生徒との約束を破るわけには行かず、恥さらしを覚悟で入団試験を受けました。
 会場のマウンドからボールを投げると、時速98マイル(156km)で、プロでも数人しか投げられない球速でした。モーリスはプロに入団し、2ヶ月後、メジャーへ昇格します。そして2シーズン、リリーフ投手として活躍し、再度肩を痛めたことを切っ掛けに、これ以上家族と離れて暮らしたくないと、再び引退しました。なぜ肩をこわした後に、より速い球を投げられるようになったのでしょうか。モーリスはこう証しします。「・・・かつて私は、自己中心的にメジャーリーグへの夢を追い求めていた。・・・その前にきちんと成功させていなければならないことは、家庭を大切にし、子どもたちをまっすぐに育てることだった。自分よりも他人のことを考えられるようになった時、神は私に夢を実現させてくださったのだ」
 モーリスは、講演で、自己中心ではなく、人の為に生きる大切さを語っています。美しい家庭、親子関係、人間関係、そして神さまとの正しい関係、これらはイエス様の贖いがあるからこそ実現することであり、これこそ誰もが追い求めるべき夢なのです。

D.結び

 人は、神さまは痛みや苦難から逃れさせてくださり、自分の願いをかなえてくださると思いたがります。しかし、神さまの御心は、人の自己中心的な願いがかなったり、苦難から逃れることではなく、御子イエスのようになることなのです。そのために、神さまは人が起こす悪事や苦難を用いられます。イエス様は、わたしたちのしていることにも関わらず、わたしたちを愛してくださるのです。神さまとの正しい関係を持って、素晴らしい人生にしましょう。
   

御翼2008年10月号その3より


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