「悔い改めと献身」

A. 野茂英雄投手の引退

 大リーグで大活躍した野茂英雄投手(39)が引退しました。学生時代は目立たない選手でしたが、周囲の評価とは関係なく、できる範囲のことをやりながら、小さな幸せを積み重ねていきました。父親に「大きなフォームで投げなさい」と教えられて「トルネード(竜巻)投法」を生み出します。95年に大リーグにデビュー、新人王と年間236個の奪三振王に輝きました。その後、肩の故障が原因で球団を渡り歩き、公園でキャッチボールを続けながら再起を図っていました。
 野茂投手が堺市に社会人野球の「NOMOクラブ」を設けたのは、高校中退などをした選手たちに再挑戦の機会を与えるためでした。謙虚で献身的な野茂選手の姿勢は、多くの人々の支持を得ています。謙遜さと献身は、人々の心を一つに結ぶのです。

B. 聖書から

父よ、あなたがわたしの内におられ、わたしがあなたの内にいるように、すべての人を一つにしてください。彼らもわたしたちの内にいるようにしてください。そうすれば、世は、あなたがわたしをお遣わしになったことを、信じるようになります。 ヨハネによる福音書17章21節

 イエス様の祈りは、クリスチャンたちが一つになることです。それは、皆が同じ方法で神さまを礼拝するというのでもなく、皆が細かいことまで全く同じように信じることでもありません。クリスチャンの一致は、すべての違いを超えて、人々が神さまを愛するがゆえに互いに愛し合うような一致です。それが聖霊によって実現されるとき、クリスチャンたちは世に対して強力な証し人となります。
 残念ながら、人間にとって分裂することの方が一致することよりも自然なのです。そんな人間を一つにする方法は、悔い改めと献身です。誰もがイエス様の贖いを必要としており、互いに仕え合う存在であると知るとき、クリスチャンたちは一つになれます。

C. 利休の侘び茶とキリスト教

 四畳半以下の茶室を用いた簡素な「茶道」は「侘び茶(わびちゃ)」と呼ばれ、千利休(1522〜1591)が完成させました。千利休は、当時来日していた宣教師たちと数多く会い、直接、キリスト教信仰に触れる機会を持っていました。
 侘び茶へのキリスト教の影響

  1. 茶室に入る前に、客は茶庭の露地を通過しなければなりません。飛び石がある狭い道で、飾りを捨てて自分をさらけ出すという意味があります。全知全能の神さまが、人間本来の姿をあるがままに受け止めてくださるということに通じます。

  2. 中門を入ると蹲踞(つくばい)(水を貯めるもの)があります。これはイエス様の言われた、「かわくことのない永遠の命の水」(ヨハネ4:14)を表します。

  3. 蹲踞の脇に低い灯籠が置かれています。暗闇を照らす実用性があり、それは、詩編119編105節の「あなたの御言葉は、わたしの道の光 わたしの歩みを照らす灯」と、「わたしは世の光である」(ヨハネ8:12)というイエス様の言葉を象徴します。

  4. 茶室に入るには、躙り口((にじりぐち)を通らなければなりません。これは千利休が考案した茶室特有の出入り口で、イエス様の御言葉、「狭い門から入りなさい」(マタイ7:13)の表われです。ここでは、家柄あるいは立場、持ち物、財産や権力等を捨てていくこと を学びます。いったん茶室に入ると、人はすべて平等であり、互いに仕え合う身分となるのです。


 「茶道」にもある悔い改めと献身こそ、クリスチャンたちを一つにします。
 先週、当教会の牧師先生が経営するアンカークロスで製作された「大浦天主堂」のキーホルダーを、売店で取り扱っていただこうと、先生が直接大浦天主堂に電話をしました。先生が牧師であることを伝えると、館長(神父)と販売担当のシスターは快く応じてくださり、まずは10個の注文をいただけました。謙虚に神さまに仕えていれば、心は一つになるのです。

D.結び

 イエス様は、キリストによって救われたわたしたちが、全世界に福音を宣べ伝えてくれるようになることを確信し、今もわたしたちのために祈っておられます。その祈りとは、わたしたちクリスチャンが一つになることであり、そのための手段は、悔い改めと献身です。一致があれば聖霊が働き、神さまの愛が実現するのです。
           御翼2008年9月号その4より
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