「信仰の完成者を見つめながら」

A. 運動会で「エイジく〜ん」

 牧師先生は、お子さん2人が通っている中学校の運動会に行かれました。すると、障害物競走に出た3年生の息子さんが、1年生の男女から「エイジく〜ん!」と声援を送られていたのでびっくりされたそうです。小2の時にインターナショナル・スクールから日本の小学校に転入した息子さんは、長い間、溶け込むのに苦労していたからです。今では周囲から慕われるようになり、クリスチャンとしての生き方が、長い時間がかかっても、完成に向かっていることを象徴しているようでした。
 ステファノは、信仰の完成者であるイエス様を見つめながら、殉教しました。

B.聖書より

それから、ひざまずいて、「主よ、この罪を彼らに負わせないでください」と大声で叫んだ。ステファノはこう言って、眠りについた。使徒言行録7章60節
 ステファノが神さまの霊で満たされ、イエス様が神さまの右の座に立っておられるのが見えると言ったのは、ユダヤ人にとって神を汚していることになり、石打ちの刑となりました。ところが、イエス様を知るステファノは、石を投げつけられている間、穏やかに、「わたしの霊をお受けください」と祈ることができました。それから、「主よ、この罪を彼らに負わせないでください」と叫んだのです。これは、イエス様の十字架上の言葉そのものでした。イエス様に従う者は、一番大切な時に、キリストの精神を、神さまによって注ぎ込まれるのです。イエス様は、命が絶たれるとき、永遠の命が与えられることを知っていたので、迫害の中、神さまを信頼し、失望せず、希望を持ち続けました。ステファノは、このイエス様を見つめながら、殉教したのです。今でも、妨害なしに福音を宣教することはできません。

C. イタリアン・ファミリー・レストラン「サイゼリヤ」会長・正垣泰彦の母

 サイゼリヤといえばピザが399円、スープは149円と、どのメニューも安く、ファミリー・レストラン業界では、創業以来ずっと売り上げが伸び続けています。このチェーン店を創業したのは、会長の正垣(しょうがき)泰彦(やすひこ)氏です。正垣氏は、品質を落とさず合理化を図りました。契約農家や自社農場から野菜を仕入れ、自社工場で加工、店の厨房では、ほとんど一人だけで包丁も使わずに調理できるようにしています。徹底した効率化、無駄を省くことでコストを下げ、そして社会貢献のために、商品価格を下げ続けてきました。
 今年4月、114名の新入社員の前で正垣氏は「お客さんに喜んでもらうこと、正しく生きること、仲良くやって行く、これが正しいビジネスである。サイゼリヤマンとして、この3つを忘れてはならない」とスピーチしました。氏の願いは、サイゼリヤに関わる人すべてを幸せにすることなのです。
 正垣氏の経営方針には、母親の教えが染み込んでいます。子どもの頃から、失敗をするとお母さんは「よかったね〜」とほめました。それは、謙虚な人間になるために必要なことであって、お前にはそれを乗り越える力があるのだ、と教えてくれました。そして、成功とは、自分の心が正しくなることなのだ、と気づかされます。サイゼリヤ本社の会長室には、正垣氏のお母さんが送った書が額に入れられています。これは、有名なカトリックの祈りです。

祈り
大きなことを成し遂げるために 力を与えて欲しいと神に求めたのに、
 謙遜を学ぶようにと弱さを授かった。
偉大なことができるように健康を求めたのに、
 より良いことをするようにと病気を授かった。
幸せになろうとして宝を求めたのに、
 懸命であるようにと貧しさを授かった。
世の人の称賛を得ようとして成功を求めたのに、
 神の助けを知るようにと失敗を授かった。            (無名の人の祈り )

 この祈りにあるような生き方を実践し、神さまの祝福を知り、ビジネスにおいて自らの利益を求めずに社会貢献する正垣氏の姿は、イエス様に倣う生き方です。神さまが求めておられるのは、肉体的な死を遂げる殉教者ばかりではなく、自己犠牲の愛をもって、神さまと人とのために、この地上で善い業を行なうことなのです。

D.結び

 イエス様は、この世においても、来るべき世においても、私たちに神さまの祝福を与えてくださいます。敵を愛し、迫害する者のために祈り、希望を持ち続けたイエス様を見つめて歩みましょう。
御翼2009年10月号その2より


  
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