2017年御翼4月号その3

                           

「力強いカリスマ性」を目覚めさせる法―〈影響力の法則〉

 リーダーシップを持っている人が「地位」や「肩書き」を持っているとは限らない。リーダーシップを評価する真のバロメーターは、影響力―それ以上でも、以下でもない。

人を惹きつける「7つの武器」
■「人柄」―「人徳」ほど説得力のあるものはない
人を率いていくには、深い人間性が欠かせない。
■「人間関係」―広く深く・つき合え
ついてくる人がいなければ、人を導きようがない。だから、常に良好な人間関係を築いていく努力が必要だ。人間関係のスキルが上達するほど、リーダーとしての能力は高まる。
■「知識」―“情報”を持たずに戦争はできない
リーダーには「知識、情報」は不可欠だ。事実関係や今後の動向を把握し、将来に備えて手を打つべきタイミング、ビジョンを考えるべきだ。知識があるだけではリーダーになれないが、知識がないのは問題外である。
■「直感」―“数値化できないこと”を察知できるか
「データを管理するだけ」では、とてもリーダーとはいえない。数値化できないものを扱えてこそ、人はついてくる。リーダーは目に見えないエネルギー、やる気、タイミング、勢いを機敏に察知し、様々なバランスをとりながら、人を動かしていく。
■「経験」―今までどんな課題と格闘してきたか
これまでに取り組んだ課題が大きければ大きいほど、周囲の人たちからの信頼が高まるのは当然だ。
■「成功体験」―実績によって“発言”に重みが出る
「この人についていっていいのか」を判断するとき、それまでの実績ほど頼りになるものはない。全力を尽くし、リスクをとり、成功を手にするたびに、「発する言葉」に重みが増してくるものだ。
■「能力」―“勝利が望めない人”の話は誰も聞かない
支持者にとって大切なのは、リーダーに何かできるか、自分たちを勝利へと導いてくれるかどうか、である。「勝利が望めない」となれば、誰もあなたの言葉に耳を貸さない。
ヨハネ16・33 「あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている。」

 マザー・テレサは、外観は華奢(きゃしゃ)(繊細で弱々しい)で小柄であるが、二十世紀後半の最も偉大なりリーダーの一人であった。それは、彼女が人々に計り知れないほど大きな影響を与えたからである。そして、影響力のない状態で人を導いていくことは絶対に不可能だ、とジョン・マクスウェル牧師は言う。人は「何を言うか」より「誰が言うか」に注目する。
 1994年の連邦祈祷朝食会の場で、マザー・テレサが政治家と数千人の前で神を語り、愛を語り、家族を語った。人は愛し合い、慈しみ合わなければならないと彼女が言うと、同意の声が会場に広がった。更に、マザーは老人ホームにいる不幸せな、年老いた親たちのことを語った。『親たちは忘れられ、傷ついています。家族と一緒にいるために、身を切る思いで全てを与えることができますか。それとも自分のことが一番大事ですか』と。すると、聴衆の中のベビーブーマーたちが居心地悪そうに身じろぎしたという。そして、マザーが人工中絶について痛烈な批判を行なうと、それを「女性の権利」として容認していたクリントン大統領とヒラリー夫人、ゴア副大統領夫妻はその場で蝋人形のように固まっていたという。もし他の誰かがそんな発言をしたなら、ブーイングの嵐となっただろう。しかし、全員が彼女の言葉に耳を傾けた。それは、彼女が真のリーダーだったからである。リーダーシップとは「影響力」にほかならない。
ジョン・C・マクスウェル『これからのリーダーが「志すべきこと」』より

命を救うために、イエス・キリストに向かってまっしぐらに進むとき、自分の命が守られ(本来の生き方ができ)、この世でのリーダーシップが生まれる。

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