2017年御翼5月号その4

                           

小さなことに感謝する者が、大きなものをも受ける

 「小さなことに感謝する者だけが、大きなものをも受けるのである。神が、われわれのために用意して下さっている大きな霊的な賜物をわれわれに与えようとしておられるのを、妨げているのはわれわれである。なぜなら、われわれは、日ごとに与えられる賜物に対して感謝していないからである。われわれに賜わった少しの霊的知識や経験や愛では満足できず、いつも大きな賜物を与えられることだけを熱心に願わなければならないかのように、われわれは考えている。
 そこでわれわれは、神がほかのキリスト者には与えられた大きな確かさ、強い信仰、豊かな経験が、われわれに欠けていることを嘆き、このような嘆きを持つことが敬虔なことであると考えている。われわれは、大きなものが与えられるようにと祈りながら、日ごとの、小さな(それは、本当は決して小さくはない!)賜物に感謝することを忘れている。
 しかし、小さなものをも感謝して神のみ手から受けようとしない者に、神はどうして大きなものを委託することができるだろうか」    D・ボンヘッファー著『共に生きる生活』(新教出版社)

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