2017年御翼9月号その2

                           

人間は、夢みることをやめたときには死んでいる

 最大の危険は目標を達成するのに失敗することではない。最大の危険は、目標はたててみたが、それを育てることをやめることである。目標の設定ということはどんな人間や組織にとっても終わることのない活動であるということを理解することだ。
 「シューラー先生、先生の夢がすべて実現するのをごらんになるまで長生きしてください」とある人が私にいったことがある。私はこう反論した。「私はそういうことは望みません。さもないと私は、肉体的に死ぬ前に、とうの昔に死んでしまっていることになるでしょう。人は、目標に到達したあとで新しい目標を設定することをしないと、生きているのではなく、たんに存在しているにすぎないことになるのです。人間は、夢みることをやめたときには死んでしまうのです。死ぬことを恐れてはいけません。死ぬ前に生きるのをやめてしまうことを恐れるべきです!」
 つぎのことは普遍的な生命の原理である。ある器官、ある人間、あるいはある組織が成長をやめたときには、衰退、腐敗、死の種子が植えつけられる。あなたの目標を、あなたが到達したときにそこにとじこめられてしまわないほど、十分大きく、十分広くしておくことだ。さもないとあなたは、成功しはじめたとたんに失敗しはじめることにもなりかねない。(箴言29・18 「幻がなければ民は堕落する。」)
 偉大なイギリスの哲学者A・N・ホワイトヘッドが教えている、「偉大な夢想家のもっとも偉大な夢は、けっしてみたされることはない。それを越えてさらに広がるものである」という原理をよく覚えておくことである。だから、すばらしい目標をたて、それに挑戦しなさい。
ロバート・シューラー『あなたは思いどおりの人になれる』(産能大学出版部刊)より

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