2019年御翼4月号その3

                           

結婚の秘訣はベスト・フレンドになること

  結婚の秩序に関して、聖書には、「男は父母を離れて女と結ばれ、二人は一体となる」創世記2・24(新共同訳)とある。「結ばれ」とは、特別な種類の愛で結ばれていることであり、それは、生きている限り一人の人に誠実に尽くす愛、決意のなされた愛、成熟した愛を言う。「父母を離れ」、「成熟した愛で結ばれ」、「一体となる」の三要素のどれが欠けても、結婚は成り立たない。更に、三要素の一つでも健全でないと、他の二つにも影響を及ぼす。しかし現実は、各要素が中途半端な状態で生活しているのが人間である。それは、結婚の入り口が、責任ある愛ではなく、他の二つ(法的な結婚、性的な結びつき)から入る場合が多いからである。特に「性は快楽のためにあり、愛情とは関係ない」と、愛情のない性行為を認める傾向がこの世にはある。「(成熟した)愛の入口からでなく、他の二つから結婚に近づいても成功するかもしれません。しかし多くの危険をはらんでいます。あと戻りをしようとすれば、相手も自分も痛手を負うでしょう。完全な結婚は決してあり得ないのです。結婚はむしろ私たちを謙虚にさせます」   
ワルター・トロビッシュ『真実の結婚を求めて』(聖文舎)より

 C・S・ルイスは、「恋は永続することではない。また、そうあるべきものだとも思わない。それはエンジンを始動させる一種の爆発だと思われる。本当のものは、遥かに深い、常食とすることのできる何かであると考えている」と言っている。その「何か」とは、友情である。結婚の秘訣は、お互いがベスト・フレンドになることである。そして真の友とは、相手の最善を引き出す人を言う。


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