望みの錨 Anchor of Hope 2007年4月15日週報より)
修復的司法とは何か
 刑事司法は、犯罪の加害者を法律で処罰するだけで、被害者が取り残される。そこで米イースタン・メノナイト大学教授のハワード・ゼア氏は、被害者と加害者の間の秩序を回復させる「修復的司法」を提唱した。
 刑事裁判の問題点を、ゼア氏は次のように説明する。「刑事司法制では、犯罪は国家の秩序への侵害と見なされ、刑罰は国家に対する賠償として執行されます。政府がふさわしい罰を定め、犯罪者に課すのです。しかし、刑が確定しても加害者と被害者の間のバランスはくずれたままなので、被害者側のバランスを取ろうとする気持ちは恨みや復讐心となって、いつまでもトラウマを引きずり残ってしまいます。刑事司法は犯罪者と社会の間に刑務所の高い壁を築き、安全を確保しようとします。それに対して修復的司法は、被害者と加害者の間にある壁、また人の心の中にある壁を取り除いていく聖書的な方法といえます」
 修復的司法は、エフェソ214節の「キリストこそ私たちの平和であり、二つのものを一つにし、隔ての壁を打ちこわし、ご自分の肉において、敵意を廃棄された方です」という聖書の原則に則しているのだ。
 日本語で「修復的司法」と訳された英語の原文は「リストレイティブ・ジャスティス(restorative justice)」。リストア(restore)には、人や物事の秩序をあるべき状態に戻す、健康などを回復するという意味がある。ジャスティスは司法や裁判のほか、正義とか公正・公平という意味もある。
 「百万人の福音 20075月号」より
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