望みの錨

 (音楽)業界で成功するための実践的なアドバイスを教える授業の中で私は、才能を信じ、大きな夢を持ち、目標を建てて努力をするように、という話をしました。するとある学生が、「この業界では、目標を達成できない人がいっぱいいる。希望など最初から持たない方が良いのでは?」と質問してきました。
 私はハッとしました。私が当然だと思って信じてきたことを、この人たちは知らないのだと。神様は良い方で、どんな状況にあっても素晴らしい御業を行われます。悲しみが深い程、多く慰めて下さいます。罪が深い程、多く赦して下さいます。そして、多く赦される程、多く愛するのです。わたし達が、敵をも愛し、泣くものと一緒に泣き、主の前にへりくだり、主に従い、信頼し、主を愛し、賛美する時に、神様は多くの祝福を与えてくださいます。その時、私はこう答えるしかありませんでした。「私達の地上での使命は与えられた才能を最大限に生かし、到達できる最高のレベルを目指して努力し続けることではないか。それ以外のことは、神様だけが知っている。だから、目標を達成できなくても自分を攻める必要もないし、落ち込む必要もない」と。そして、「音楽以外にもっと大切な物がある。」と付け足しました。
 私は、成功の秘訣を教えるために来たのに、そんな物は持ってなかったのです。主を第一に求めれば、それらのものはみなあたえられるという御言葉ゆえに、何も心配する必要がなかったのでした。これを機会に、私には新しい使命が与えられました。それは、将来への希望がなく不安な日々を過ごしている学生達に、主を証しするということです。学生達はみな私の名刺をとっていき、早速メールをくれた人も何人かおられます。私の様な、信仰の弱い僕でさえをも、主はお用いくださろうとしています。なんと感謝なことでしょう。
 愛する兄弟姉妹の皆さんの上に、主の豊かな祝福とお守りがありますように、そして、主が皆さんを沢山用いて下さりますように、お祈りいたします。また、今ニューヨークに遣わされております、この愚かな僕の上に、主が知恵と、勇気と、忍耐と、愛を与えて下さります様、お祈りください。感謝に満ちあふれて、めぐみ

2001年、めぐみさんがジュリアード音楽院から講師として招かれた際、発表したメッセージより
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