2010年12月12日

 

クリスマスの意義

  

明治43年12月10日『聖書之研究』126号 内村鑑三全集18より  
 クリスマスは神が此最高智識を人に供し給ひし其紀念日である、此日に於て神は自己(おのれ)に関する最大最後の自顕を為し給ふたのである、
 而(しか)して我等も亦キリストに由りて神の愛であることを知つて、我等の生涯も亦茲(ここ)に全く一変したのである、茲に於てか苦痛も患難も、然り、死其物までが悉(ことごと)く其刺(とげ)を失ふに至つたのである。神は愛であると知つて、人生は涙の谷ならずして、歓喜の園となつたのである。
 クリスマス、嗚呼(ああ)楽しきクリスマス、世の人は歳が暮(くる)るとて悲むなれども、我等は栄光の日の更らに一年近づきしを知つて歓ぶ、我等は今は神を恐れない、彼を愛する、我等が今日此時神に向て発する言はパウロのそれである、即ち
 その言ひつくされぬ神の賜物(たまもの)に因りて我れ神に感謝する也と(哥林多[コリント]後書九章十五節)、実に言ひ尽くされぬ神の賜物なる主イエスキリストに因りて我等は神に感謝するのである。

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