2010年9月12日

 

パン製造業最大手、山崎製パン(略称:ヤマザキパン)は、国内のパン市場でシェア4割を超え、年間売上約9千億円と、圧倒的な存在となっている(製パン業界2位から5位まで足しても首位の山崎には及ばない)。

この山崎製パンを率いるのは、クリスチャンの飯島延浩(のぶひろ)社長である。飯島社長は、周囲が何と言おうとも「神の御心にかなう」道を歩むべきだという信仰をもって、経営にあたっている。

飯島社長がいつも立ち返る言葉がある。「さばいてはいけません。さばかれないためです」。『新約聖書』マタイの福音書の一節である(マタイ7:1新改訳)。「この言葉には『人を「神」にしてはいけない』『人におもねってはいけない』という意味が含まれています。人を神とすれば、その人に隷属し、利用されるだけになってしまうのです」と飯島社長は言う。

相手が流通業界の覇者であろうとも「おもねらない」。自らが信じる神のほか、セブンイレブンであろうがダイエーであろうが「神にしてはならない」。山崎製パンが異色の経営を貫ける原動力の1つがここにある。

(日経ビジネス 2010年3月22日号より)

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