2011年3月13日

   

地震に就いて

  

大正12年10月10日『聖書之研究』279号 内村鑑三全集28より

地震は恒(つね)に収縮しつゝある地球に伴ふ天然的現象である。故に地上に棲息(せいそく)する人類の善悪如何(いかん)に係(かか)はらず臨む者である。 聖書に「我等此所(ここ)に在りて恒に存(たも)つべき都城(みやこ)なし」とあるは科学の立場より見て真理である(ヒブライ書十三章十四)。地は震ひつゝある、そして地と共に地上万物は震ひつゝある。 然(しか)れども茲(ここ)に又震はれざる国がある、震ひつゝある地に属せざる国がある。そして我等は震ひつゝある此地に住みながら、此震はれざる国の市民たる事が出来る。 地其物が拭(ぬぐ)ひ去らるゝ其後と雖(いえど)も猶(な)ほ生命を継続する事が出来る。願ふ我等は地震を恐るゝことなくして生活し得んことを、常に口に讃美を唱へつゝ

 

荒れはつる世に 高く聳(そび)ゆる  
主の十字架にこそ 我は誇(ほこ)らめ  と(讃美歌第八十一番)。

(ヘブライ13章14節「わたしたちはこの地上に永続する都を持って おらず、来るべき都を探し求めているのです。」新共同訳)

バックナンバーはこちら HOME