2011年6月26日

 「勝氏が亡くなる二週間ほど前だったと思います。兄のウィリスは、勝氏の口から、直接、『私はキリストを信じる』と、はっきりと聞いたと言います。それを知って、私の心は歓喜に満たされました。勝氏は神の国に近づいたのです。彼はお寺に葬られましたが、最後の日々は、もう仏教徒ではなかったのです」(勝海舟の義理の娘・クララ・ホイットニーの証言)
 死期が迫った勝海舟の心に去来したものは何だったのでしょうか。海舟は、ウィリス医師に深い信頼を寄せていました。そのウィリスから、天国の希望を聞いたにちがいありません。
 生前、「賢者の説明より幼子の生命のあかし」に感動していた海舟です。それは、自らが幼子のようになってキリストを心に受け入れた瞬間ではなかったでしょうか。
 聖書にはこう記されています。「人は心に信じて義と認められ、口で告白して救われるのです。彼(キリスト)に信頼するものは失望させられることはありません」(ローマ人への手紙10章10節)
守部喜雅『勝海舟 最後の告白』(フォレストブックス)より

バックナンバーはこちら HOME