2013年3月24日 望みの錨

2012年の10月、101歳の誕生日を迎えられた日野原重明先生は、次の一文を書かれた。

 杖をつくとか 車椅子に乗っているとか
 腰を曲げてよぼよぼ歩いているとか
 といった見かけの姿から
 老人を弱者だと差別しない社会が実現すれば、
 それは素晴らしいことです。
 そのような社会を皆でつくりたい。

 年をとるということは、体が朽ちていくことであるが、年をとることで気は充実していく。それは、魂が豊かになる感覚なのだという。
 牧師の子どもに生まれた日野原先生は、聖書の言葉で強められてきた。その聖書に「目をさましていなさい」(マタイ24:42)という、有名な言葉がある。それを現代的な言葉にすると、アンテナを張り、レセプター(感受性)の力を養いなさい、ということである。その力が待つ心であり、耐えて待つことには、希望が潜んでいるのだ。      
日野原重明『「与」命』(小学館)より

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