2013年8月11日 望みの錨

 人間関係のつまずきなどでノイローゼ気味になった人たちには、「内観療法」が一番良い療法だという。内観療法というのは、「静かな場所で自分の過去を振り返り、小さい頃から今まで、どんな人に、どんなお世話を受けたかを思い出す。それと同時に、その人たちに自分がどれほどのことを返してきたか、してあげてきたかを振り返る療法」である。
 この療法を行うと、多くの人は、「自分にしてもらったこと」のほうが、「自分が人にしてあげてきたこと」よりもずっと多いということに気がつく。そこから、自分の生き方が変わっていく、という体験をするのである。  柏木哲夫『人生の実力』(幻冬舎)より
 ルカ五章十八節では、「男たちが中風を患っている人を床に乗せて運んで来て、家の中に入れてイエスの前に置こうとした」。しかし、群衆に阻まれたので、彼らは屋根の瓦のはがし、病人を床ごとつり降ろし、目的を果たした。この物語の素晴らしいところは、この男が友人たちの信仰によって救われたという点にある。
 私たちが今、信仰を持っているのは、多くの場合、誰かに救いのために祈ってもらったり、配慮してもらったりした結果なのである。

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